映画『mid90s ミッドナインティーズ』を観た。
舞台は1990年代半ば(宇多丸さん曰く95年。部屋にある雑誌THE SOURCEから推測)。ロサンゼルスに住む13歳の少年がスケートボード店に屯する憧れのお兄さんたちの仲間に入れてもらうと、
スケートボードだけでなくタバコや酒、ドラッグなど悪い影響も受けてしまい、危なっかしくて見てられないよ〜といった作品だった。
主人公の少年はストⅡのTシャツを着てF-ZEROで遊び、部屋にはタートルズのポスターが貼ってあったが、物語が進むごとに服装などが変わってくる。
この頃に憧れた人物の影響ってのは実に大きい。
僕が13歳までに影響を受けたお兄さんは二人いる。
一人目は、お隣さんちのタッちゃんだ。
タッちゃんは3つ離れたお兄さんで、特に僕が幼稚園児の頃に面倒を見てくれた。
タッちゃんは僕より早くスーパーマリオRPGをクリアしたし、ポケモンの攻略本を見せてくれるので憧れの存在だった。
タッちゃんの部屋に遊びに行くとスーパーマリオくんの単行本が無造作に置いてあって、なぜか大人な感じがした。
なので、今でもスーパーマリオくんは大人が読むイメージになってしまっている。
二人目は、近所のハヤトくんだ。
ハヤトくんは1つ上のお兄さんで、公園の隣に住んでいるので公園に行くとよく遊んでくれた。
中学生の時に僕はバスケットボール部に入部したのだが、ハヤトくんもバスケ部だった。
試合の時ハヤトくんはいつも買い弁していて、それが大人に感じた(僕は高校卒業までずっと母が弁当を作ってくれた。ありがとう)。
ある時ハヤトくんの買い弁のレシートを見せてもらうと、弁当や菓子パンの他に週刊ファミ通も買っていた。
「中2のハヤトくんは、もう少年ジャンプですらなくてファミ通なんだ……!」
それから僕はハヤトくんのマネをして一時期ゲーム雑誌を買うようになった。
週刊のファミ通を買い続けるにはお小遣いが足りなく、月刊のファミ通キューブ+アドバンスを買っていたのだが、
うちにゲームキューブは無くPlayStation2派だったため、ゲームキューブの面白そうな新作ゲームを羨ましがるだけだった。
ハヤトくんが弁当と一緒に買っていたのがタバコだったら。
タッちゃんの部屋にあった漫画がスーパーマリオくんではなくふたりエッチだったら。
僕の人生はどうなっていただろう。