元泥棒のダメおやじが愛する娘のために、スーツの力で身体を縮ませて戦うヒーロー映画「アントマン」。敵とプラレールの上で戦うシーンなど、縮小化するシーンはシリアスになるほど笑えるし、蟻サイズの世界観は見ていてワクワクします。そして娘のために頑張るおっさんの姿はグッとくる僕が大好きな映画です。今回は、そんなアントマンの続編「アントマン&ワスプ」です。
アントマン&ワスプ(※ネタバレ有り)
主な登場人物
スコット・ラング/アントマン
元泥棒バツイチおっさんヒーローです。ヒーローたちの内乱を描いた「シビルウォー/キャプテンアメリカ」でキャプテンアメリカに加担したことで捕まりFBIの監視下に置かれ、自宅謹慎2年間の真っ最中。
刑期中は家に遊びに来てくれる愛娘キャシーのためにダンボールで部屋の中に洞窟を作ったり、ネット動画でマジックを覚えたりしてヒーローとは無縁の生活を送っていましたが、ある時ホープの母親が出てくる不思議な夢を見たことでホープとピム博士に連絡しまたアントマンとして活動します。ピム博士が作った新スーツはサイズ調整器がまだ不完全で、不意に大きくなったり小さくなったり思うように動けなくなってしまいます。
ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ
前作で父親ピム博士と仲直りし、今作では2代目ワスプとなります。髪も伸びていい感じです。
スコットが勝手に「シビルウォー/キャプテンアメリカ」に参戦したことに怒り、スコットとは連絡を絶っていたのですが、量子世界に取り残された母親を探すために再会します。
今作はまず新ヒロインであるワスプの戦いから見ることができるのですが、その戦い方はしなやかで美しいです。迫り来る包丁の刃の上を縮小化して走ってかわすシーンは最高でした。
エイヴァ・スター/ゴースト
ピム博士の元同僚の娘で、ピム博士にクビにされた元同僚が独自に続けた開発で量子トンネルを暴走させてしまい、その事故に巻き込まれ幼い頃に両親が死亡、自身は身体の“分子の不均衡”という全身の細胞が分裂と収束を繰り返す身体になってしまいました。国家組織S.H.I.E.L.D.に保護、自身の能力を抑えるスーツを与えられるのですが、治療と引き換えに盗み、スパイ、暗殺を行うステルス工作員として利用されていました。でも治療というのは嘘で、分子の不均衡の治療法は見つかっておらず進行を遅らせているだけで十分な治療ができず弱体化していき余命は僅か。
量子世界に30年も閉じ込められているホープの母が治療の鍵になると考え、ホープの母からエネルギーを抽出しようとピム博士の発明した量子トンネルを奪おうとします。
キャシー・ラング
スコットの娘です。10才になり、大好きなお父さんを助けようとFBIからかばってくれたり人助けをしたいと思うようになっていたりと成長が見られます。
スコットがゴーストに捕まっている際にビデオチャットで「明日試合なのにサッカー靴がない」と緊急の電話をかけてきたり、子供らしく可愛らしい一面も。
感想:強烈なボスキャラはいませんが、こじんまりとした三つ巴のドタバタ劇が最高!
大好きな「アントマン」の2作目であり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)シリーズでは20作目にあたる「アントマン&ワスプ」。MCU19作目「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では世界の均衡を保つために生命の半分が塵となって消える衝撃のラストで幕を閉じましたが、今作はインフィニティ・ウォー以前の話でアントマンらしい笑い、小規模の戦い、家族愛が見れてホッコリする作品です。
前作では泥棒をやめ、娘に誇れるヒーローになるために戦う新ヒーロー誕生譚でしたが、「シビルウォー/キャプテンアメリカ」でソコヴィア協定に違反しまたまた逮捕されるという不運なおっさんスコット。自宅謹慎中は大好きなキャシーと遊んだりドラム叩いたり小説読んで泣いたりと今の状況を楽しんでいるように見えます。どんな時でも前向きで明るいスコットが大好きなんだよなあ。
前作公開から3年くらい経っているのでキャシーがちょっと成長しているのがまたグッときますよね。しかも父親をかばったりパートナーになってあげようとするなんて可愛らしいじゃありませんか。
今回の「アントマン&ワスプ」は、キャシー、ホープ、エイヴァといったそれぞれに事情をかかえた娘たちがでてきて、一応3人とも良い方向に向かってくれたので良かったなと思います(キャシーはスコットの自宅謹慎が終わったしサッカー靴も見つかったし…)。
アントマンの醍醐味、人物や物の縮小化や巨大化は前作よりスケールアップしていましたね。普通サイズで車を運転してるのかと思いきや外から突然鳩の巨大な目玉が中を覗いて来てビックリ、実は車ごと小さくなって運転していたとか、前作の機関車トーマスがでっかくなって家を突き破るシーンも最高ですが今回のキティちゃんも最高、ケースにミニカーがずらっと収納してあってそこから一つ出して巨大化とかはドラゴンボールのカプセルコーポレーション的で好きでした。
そして「シビルウォー」で一度見せていた巨大化したアントマン“ジャイアントマン”はただ単に巨大化させると天丼感が強まるしどうするんだろうと思ったら、ちゃんと「シビルウォー」とは違う形で差別化できてて良かったです。
ホープのお母さんも帰って来て、ホープのお母さんの力でエイヴァも治療できそうでめでたしめでたし。忘れちゃいけないMCUのエンドロール後のおまけ映像。サノスの指パッチンによりスコットが量子世界に取り残されたままホープたちが塵となって消えてしまいました。アントマンの話は「アベンジャーズ/エンドゲーム」に続きます(今まで明るかった分エンドゲームのアントマンパートのシリアスな展開がキツいんだよなあ)。
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ダメおやじが娘のために頑張るモノ繋がりで「ナイスガイズ!」を。探偵なのに鼻が効かないダメおやじを演じるのはライアン・ゴズリング。娘役は「スパイダーマン」にも出演しているアンガーリー・ライスちゃん!