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【映画】3000回愛してるの隠されたメッセージに涙「アベンジャーズ/エンドゲーム」

2008年、「アイアンマン」というあまり馴染みのないアメコミヒーロー映画が劇場公開され、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)の歴史が始まりました(日本ではなぜか2作目の「インクレディブル・ハルク」から劇場公開)。

僕の出会いは、高校生の頃美術の授業で先生が「アイアンマン」のDVDを見せてくれた時でした。ちょいワルオヤジが自分で開発したパワードスーツを着て戦う様が格好良くて、少しずつ興味を持つようになりました。

2012年には「アベンジャーズ」公開。アイアンマンやキャプテン・アメリカといったこれまでMCUの単体作品で戦っていたアメコミヒーローたちが遂に集結!曲者だらけのヒーローがたくさんいてもゴチャつくことがなく、キャラクター説明が自然でここから見る人でもわかりやすく、見せ場もちゃんとあって出来過ぎなくらい上手くまとめていて大ヒット作となり、その後の映画界に集結モノが溢れ始めました。

そして2019年、ついにMCU22作品目にしてこれまでの大きな大きな物語に終止符を打つ「アベンジャーズ/エンドゲーム」が遂に公開されました。「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」でサノスに増えすぎた全宇宙の生命を半分消され多くのヒーローが散っていった衝撃的なラストには声が出ませんでしたが、残された者たちはどういった選択をとるのか。 

今回は、アイアンマンやキャプテンアメリカにスパイダーマンなどマーベルコミックのスーパーヒーローが大集結しボス サノスとの戦いに終止符を打つとりあえずの?(まだこの先10年の計画があるみたいです)完結作「アベンジャーズ/エンドゲーム」です!

アベンジャーズ/エンドゲーム(※ネタバレ有り)

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主な登場人物

トニー・スターク/アイアンマン 

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天才発明家のちょいワルオヤジ。自身が作ったアイアンマンスーツを身にまとい戦うぞ!

「インフィニティ・ウォー」でサノスとの戦いに破れ、燃料の尽きた宇宙船にネビュラと共に取り残されたアイアンマン。他作品の2人がゲームをして打ち解けている様子がグッとくるのですが、食料も底をつきガリッガリに痩せこけていくヒーローの姿はさすがに見ていて辛かったです。

ネビュラ

サノスに改造され全身サイボーグになった女兵器です。元々はサノス側にいたのですが、アベンジャーズの味方になりました。

スティーヴ・ロジャース/キャプテン・アメリカ 

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第二次世界大戦中、ガリッガリの青年に超人血清を打ち、肉体の限界を超えたムキムキのソルジャーを生み出すことに成功した…それが、キャプテン・アメリカだ!

サノスの指パッチンにより塵となって消えた生命の半分を元に戻すために戦います。

ソー

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北欧神話の雷神様です。「インフィニティ・ウォー」では中々の活躍を見せますが、今回は僕的にちょっとヒーローとしてどうなの?と思ってしまう行動を起こします。

5年後にはインフィニティ・ウォーからの責任感に押しつぶされたのか引き籠りになっていて、ビール飲んでゲームのネット対戦で相手の子供を罵ってのただのデブになっててウケます。

ブルース・バナー/ハルク

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キャプテン・アメリカを誕生させた計画の実験中に大量のガンマ線を浴びてしまい、怒りによって巨大な怪物ハルクになり暴走してしまう悲しき科学者。だったのですが、ハルクという人格を受け入れどんどん陽気になっちゃったオジサンです。人は変われます。

ロケット

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遺伝子改造により人間からアライグマになってしまった悲しき傭兵です。ラチェットではありません。

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スコット・ラング/アントマン

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元泥棒のおじさんです。アントマンスーツを盗んだ(仕組まれていた)ことから小さくなったり大きくなったり体のサイズを自在に変えて戦うアントマンとして活動しています。

めっちゃ小さくなって粒子の世界に入っている時にサノスの指パッチンがあり、こっち側の世界にいたピム博士とホープは消えてしまいアントマンは粒子の世界から出られなくなってしまいました。

キャプテン・マーベル

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僕はキャプテン・マーベル単体作品を見たことがなかったのでよく知らないのですが、急に出てきて宇宙船を運んでくれたり戦いに参戦したりしてくれるめちゃくちゃ強い宇宙人の女性です。

ツイッターでよく「キャプテン・マーベルだけでサノス倒せるんじゃね」って書き込みをよく見かけたのですが、強さだけではどうにもならない戦いが今回の「アベンジャーズ/エンドゲーム」だ!!!

 

サノス

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インフィニティ・ストーンを使い「宇宙の均衡を保つため、増えすぎた生命を半分に減らす」目的を果たし必要のなくなったストーンを破壊、その衝撃でボロボロになりながらも作物を栽培しながら生活しているところをアベンジャーズに首をはねられ死亡します(サノスの似顔絵は僕の彼女が描いてくれました…)。

 

 

感想:鼻水垂らしながら泣いてしまいました

エンドゲーム本編が始まると、13作目「シビル・ウォー」の件で捕まり軟禁状態のホークアイが娘に弓矢を教えていて、近くには妻が食事の準備をして周りには息子たちが遊んでいる幸せな日常シーンから始まりました。

この幸せは絶対に長く続かないだろうなと思い初っ端から涙ぐんでいると、サノスの指パッチンによりホークアイ以外の家族が消されたところでオープニング映像。カントリーっぽい曲がまた切なかったです。

宇宙に取り残されたアイアンマンとネビュラをキャプテン・マーベルが地球まで宇宙船を運んでくれて、国際連合の管理下に置かれるかどうかで対立したまま溝ができてしまっていたアイアンマンとキャプテン・アメリカが再会すると、あのいつもジョークや皮肉ばっかりいっていたアイアンマンの第一声が「坊や(スパイダーマン)を失った」でまた涙がブワッと。

でもそんなにすぐ埋まる溝でもなく、ヒーロー会議中に「だからあの時ああ言ったんだ!」と激昂するアイアンマン。ああ、ここで「エイジオブウルトロン」や「シビル・ウォー」の話が生きてくるのかと鳥肌が立ちました。なんかあれだけ今後のヒーロー活動について大モメしといてそれ以降の作品で何も反映されてない気がしていたので(アントマンみたいにあの件があって捕まっちゃいましたみたいなことではなく、ヒーローの本質的な部分が)。

 

よくよく考えると、アイアンマンが原因で事態が悪化することが多々あり、「シビル・ウォー」に関しては自分たちの戦いで犠牲になった子供の母親に責められ、猛省したくせに連れてきた新しいヒーローが子供のスパイダーマンで19作品目「インフィニティ・ウォー」ではスパイダーマンを失いまた子供を犠牲にしてしまったりしているのでキャプテンのことを責められる立場では決してないのですが 笑

まだ回復していないアイアンマン以外のメンバーで、サノスが使った6つそれぞれに異なる力があるインフィニティ・ストーンを回収し、消えた仲間たちを元に戻そうと行動開始。ストーンを使った反応があった惑星に出動すると、そこにはストーンを使ったの反動で半身がボロッボロになったサノスが独りで作物栽培し生活していました。

奇襲をかけストーンをはめていたガントレットを奪うも、ストーンは1つもない。増えすぎた生命を半分消したことで目的を果たしたサノスは必要のなくなったストーンを破壊したのだと言います。ここで怒りに身を任せたソーがサノスの首をはねたのですが、これにはドン引き。サノス無抵抗だったし曲がってはいましたがサノスなりの信念があり行動し、目的を果たした今ストーンを悪用されないように破壊しているサノスの方がよっぽど共感できる気がします。

 

んでサノスを倒したけどストーンが無いので指パッチンで消えた人々を元に戻せなくなりさらに絶望。そこから5年が経ち、ネズミがボタンを押してくれたことにより粒子の世界に閉じ込められていたアントマンが元の世界に戻ってきて、指パッチンで消された人々の墓標に娘であるキャシーの名前が無いことを確認していると自分の名前を発見してしまいます。大急ぎでキャシーの元へ行き抱き合う親子。5年も経ったのですから幼かったキャシーも成長していて、その成長のそばにいてあげられなかったアントマンのことを思うとここでも涙が。アントマンってほんと気の毒な男ですよね…

娘と再会し安否を確認することができたアントマンが次にキャプテン達の元へ向かい粒子の世界と元の世界の時間軸の違いについて説明、うまくいけば過去に戻ることができるのではという話になりました。タイムマシン製造のためアイアンマンに協力を求めますが、結婚し娘ができ今の幸せを守りたいアイアンマンは危険は犯さないと断ります。なにパパになってんだよと嬉し涙をチビりました。

とはいえ一技術者として、ヒーローとして、どうすればタイムトラベルできるのかを夜な夜なずっとシュミレートしていたのがニクいです(ここで娘に言われる「3000回愛してる」がグッとくる)。そんなこんなでキャプテンともとりあえず仲直り。ピム粒子とタイムマシンを使い「タイム泥棒作戦」開始!

ここからはワクワクしっぱなしの時間でした。ピムがいないから体を縮小するピム粒子に限りがある、テストはあと2回しかできないんだ!とかピリつきながら1回失敗するアントマンにクスっとして、MCU作品のいつに戻ればストーンを回収できるかの作戦を練って、アベンジャーズ第1作目などの過去作品に戻るところなんてめちゃくちゃエモい!「マイティ・ソー」とかもちゃんと見とけば良かったなあとちょっと後悔したり 笑

過去の自分たちにバレないように裏で任務を遂行、アイアンマンが平和維持組織S.H.I.E.L.D.の連中を見てそのことを知らないアントマンに「あいつら実はヒドラっていう悪の組織だったんだよ」と説明すると「え、あんなに悪者面なのに気づかなかったの?」とか返されててウケました。

ストーンの回収に成功しハルクが指パッチンをして5年前にストーンの力で消された生命を元に戻すことには成功したのですが、10作品目「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に潜入している時に2014年のサノスにバレてしまい、2014年のまだ敵だったネビュラをスパイとして2019年に送り込み2014年のサノスの軍団を呼んでしまいます。

全てを理解した2014年のサノスが、未来の俺が生命を半分にすることに成功したみたいだけど残った半分もウザいから星を消滅させて自分の良いように世界を作り直すわ発言をして、考えようによっては正論かもしれなかった信念に自分の私情が入ってしまったサノスがようやく敵に見えました。

そんなことさせるか!とアイアンマンやキャプテンの元に復活したヒーローたちが大集結!ここは鳥肌ものでしたね。めちゃくちゃカッコ良かったです。

最終決戦が始まり、その最中アイアンマンはスパイダーマンと再会し、いつも通りに戦闘中でもベラベラとどうやって復活してここまで来たのかを興奮気味に説明してくれるスパイダーマンをアイアンマンがギュッと抱きしめる!また泣きました。

大勢の戦いで画面は混雑しているのですが「あそこまでストーンを持っていけば勝ち!」といった戦いなので非常にわかりやすくて、ヒーロー達の連携プレイも最高で、もう本当に最高。最高すぎる。

 

そしてたった1つの勝利ルートを予知していたドクターストレンジがアイアンマンとアイコンタクト。アイアンマンがストーンを使い指パッチン!サノス軍団は消えアベンジャーズ勝利!ただ、ストーンの衝撃に耐えられなかったアイアンマンは死亡。タイム泥棒前に残していたビデオレターにもう涙と鼻水が止まりませんでした。

ホークアイ、アントマン、アイアンマン、そしてブラック・ウィドウと様々な家族の形が描かれていて素晴らしい作品でした。

ただ最後の方にハルクが「ストーンを使ってブラック・ウィドウを蘇らせようとしたが無理だった」みたいなことを言っていたと思うんですけど、その私情の入った行動はちょっとヒーローらしくなかったですね。

今回の目的は、2018年にサノスの指パッチンで不条理に消された生命たちを復活させるということなので、ストーン回収中に離脱したブラック・ウィドウを蘇らせてしまうとキリがない。今まで死んだ世界中の人々を全員蘇らせないと平等じゃないです。

指パッチン前にサノスに殺されたロキやガモーラ、タイム泥棒中に散ったブラック・ウィドウ、そしてアイアンマンなどをドラゴンボールみたいにバンバン蘇らすようなストーンの使い方をしてしまうと、私情が入りヒーローらしい行動とはいえないです(あとあの状態のサノスの首をはねたのも嫌いですね)。

キャプテンはストーンをあるべき過去へ戻しにタイムトラベル。ただ、ストーンを戻してもそのまま現代に帰ってくることはなく、70年間氷漬けにされ現代に蘇っていた彼は過去で歩むべきはずの人生を送り、おじいさんとなったキャプテンが現代に現れました。サムにキャプテン・アメリカの象徴である盾を託す一連の会話がまた泣かせてきて(見終わって家で思い返していたら残されたバッキーはどういう気持ちなんだろうとも思ったりして 笑)、アイアンマンもキャプテンも本当に11年お疲れ様でしたという気持ちで胸がいっぱいになりました。

これからのMCUは見なくても良いんじゃないかと思ってしまったくらい(こんなこと書きつつ23作品目のスパイダーマンは見たい)、物語の区切りとしては素晴らしい仕上がりだったと思います!MCUに感謝!!!

「3000回愛してる」ファンへ向けたもう一つのメッセージ

「エンドゲーム」でアベンジャーズを牽引してきたアイアンマンとキャプテンアメリカの戦いに区切りがつき、MCUフェーズ3を締めくくるエンドゲームの次の作品「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」ではアイアンマンを失ったその後の話で、鉄の意志を受け継ぐ若きヒーローの活躍を描かれるのですが、MCUフェイズ1〜3までの23作品の合計上映時間がなんと3000分間なんだとか。

名場面だらけの「エンドゲーム」の中でも印象深い「3000回愛してる」というセリフには、MCU製作陣から僕たちファンに向けてのメッセージでもあったのですね…!(ペッパーは600〜900分間ってことは、自身が出演する作品以外にもいくつか見ていて偉いですね)

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アイアンマンのパワーやスパイダーマンの蜘蛛の糸の強度などを科学で分析!アントマンが小さくなるほど強くなるのはなぜかなど、マーベル好きな子どもに読んでもらいたい1冊です。

 

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MCU1作目「アイアンマン」から「アベンジャーズ/エンドゲーム」目前までの批評本です。しっかりと作品の説明、感想、を書いていて、映画としてダメなところもしっかりと指摘するけどちゃんとフォローもしていて、むしろフォローの方に力が入っているので著者のMCU愛が伝わってくる本です。

ちょっとした豆知識(アイアンマン1作目のハンバーガーのシーンはヤク中時代のダウニーJr.の経験が元になっていたなど)も書いているので、作品の表面だけではなく立体的に知ることができます。