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映画「リメンバー・ミー」お子様のラン活を始める前に見て欲しい作品

楽しい音楽に色鮮やかな映像、そして抑圧された子どもがどうなるのかを描いてもいる、家族のあり方・子どもとの付き合い方を今一度考えさせられるディズニー・ピクサーのハートウォーミングなファミリー映画です。

 

リメンバー・ミー(※ネタバレあり)

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監督:リー・アンクリッチ

脚本:エイドリアン・モリーナ

公開:2018年3月16日(日本)

 

主な登場人物

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ミゲル

音楽が大好きな少年。

祭壇に飾ってあるひいひいお婆ちゃんの写真が入ったフレームを落として割ってしまいまったことが原因でひいひいお婆ちゃんは死者の日に生者の国へ帰れなくなり、

そしてギターをどうしても手に入れたかったミゲルは死者の日に盗みを働き、逆に死者の国へ行ってしまいます。

 

ヘクター

ミゲルが死者の国で出会った胡散臭いガイコツ。生者の国で写真を飾って欲しいヘクターは、ミゲルが生者の国へ帰れるように手助けをしようとします。

 

 

 

あらすじと感想:こういう抑圧された子供をたくさん見てきた

「僕は呪われてるって思う。まだ産まれてもない頃に起きたことでね。」

メキシコで暮らすミゲル少年は音楽が大好き。同郷から出世した大スターミュージシャン・デラクルスに憧れており、屋根裏でコソコソとデラクルスのビデオを見たり、ギターの練習をしています。

なぜ屋根裏でコソコソとしているのかというと、ミゲルの一族は音楽が大っ嫌いだからです。

 

その理由はミゲルのひいひいお婆ちゃん・イメルダの代から始まります。イメルダはその昔、夫と娘と幸せに暮らしていたのですが、夫が音楽の夢を追いかけて家を出て行ってしまいました。

残されたイメルダは娘・ココ(ミゲルのひいお婆ちゃん)と二人で生活をしなくてはいけない……泣いている暇もなく靴作りを学び、自分のお店を持つようになり、娘、婿、親戚にも技術を教え大きな工房となります(すごい努力……)。

そしてイメルダは自分たち家族を引き裂いた音楽を嫌い、一族にも禁止します。中でも厄介なのがミゲルのお婆ちゃん。空き瓶を吹いて奏でるのもダメ、家から町で流れる音楽を聴くのもダメ!楽器を演奏しながら家の前を通る人がいたなら怒鳴って蹴散らすほど神経質なクソババアです(ミゲル「メキシコで音楽が嫌いな家族はウチだけかも」)。

 

死者の日が近づき、ミゲルたちは祭壇にお供えの準備を始めます。メキシコの祝日・死者の日は亡くなった先祖が家族に会いに来るといわれ、皆で思い出話でもしながらワイワイ盛り上がるお祭りです(日本でいうお盆?)。

その日街では音楽のコンテストが開かれ、音楽の夢を諦めきれないミゲルは出場しようとします。大スター・デラクルスみたいに僕もミュージシャンになれるかもしれないと。

ただ、それは家族がいなければの話。屋根裏のギターやデラクルスグッズを見つけたお婆ちゃんはギターを叩き壊します。ミゲルの話も聞いてくれません。

翌日、お婆ちゃんとミゲルの両親は、靴磨きだったミゲルにステップアップを許します。今日から靴作りを教える、お前には期待しているんだよと。

子供のやりたいことを禁じ、親の都合の良いもので縛り付ける姑息なやり方、反吐が出ますね……

 

 

 

僕は現在ランドセル販売の仕事をしているのですが、正直こういうクソみたいな親は多いです。

昔は男の子は黒、女の子は赤だけだったランドセルは今や、色鉛筆セットか!っていうくらいカラフルになりました。

どんな色のランドセルを背負ってても、本人達的にはそれが普通となっています。

それがわからない親は、例えば女の子がパステルカラーのランドセルが欲しいと言うと「それはダメ」「無い」「飽きる」などといって否定します。自分から「どれが良いの?」と聞いたくせに。

親の好み(だいたい落ち着いたワインとかキャメル)になるまで「どれが良いの!?」と言うんですよ、子供は自分が欲しいものを言っているのに。

そうなると子供はランドセルから興味を失い、他のことをしだします。親は言います「あなたの為に選んでるのに!」それは本当に子供のため?違います、親であるあなたのエゴです。

子供は親の着せ替え人形ではありません。そして大人には検討もつかないことを言います。「うちの子はこれを選ぶ"はず"」は通用しません。

たまに親に「この色は6年生になった時に飽きる」「パステルカラーは子供っぽい」と刷り込まれてきた子が、パステルカラーを背負っている他の子を羨ましそうに見ている姿を何度も見てきました。

自分の選んだものを否定され親の言いなりランドセルを背負って小学校に入った子が、同じクラスに自分の本当に欲しかった色やデザインのランドセルを背負った子がいたら、その子はどう思うのでしょうか……

子供が選んだランドセルを受け入れられないのなら、店に連れてきて選ばせてはいけません。もうランドセルを一切みせずに勝手に買ってプレゼントしてください。その方が子供は傷つきません。

でも一度背負わせないと背負い心地がこの子にあっているのかわからないって思いますか?大丈夫です、今のランドセル販売シーズンは入学の1年前、入学する頃と試着している頃では子供は成長しているので必死に試着させる意味はありませんから。

あとお客様で「上の子の時に私が色を決めたら、入学してからも事あるごとに『私が欲しかったのはこれじゃない、お母さんが決めた』と言われる」と後悔している方がいました。

6年間ずっとこんなこと言われたいですか?僕なら絶対に嫌だけど。

「今ならワインや黒とかの方が良いけど、自分で選んだランドセルだから愛着がある」といっている子もいました。

仮に高学年になってランドセルの色が今の趣味と変わってしまっても、自分で選んだランドセルだからしょうがないし、それ以上に愛着があるんです。自分で選んだということが大切なんだと僕は思います。

もしそれでこの色嫌だとランドセルを乱雑に扱うようなら「あなたが選んだんでしょ」と怒ってください。それも人生経験です。

 

話を「リメンバー・ミー」に戻しますが、ギターをクソババアにぶっ壊されたミゲルは、コンテストに出場するため飾ってあるデラクルスのギターを盗もうとします。

んでなんやかんやあって死者の国に飛ばされてしまうのですが、長くなっちゃったんであとは実際に本編を見てください。

子供を着せ替え人形のように扱う親、家族をうっとうしく思う思春期の子供が見ると心に響くことでしょう。

家族のあり方を見つめ直すキッカケになるすごく良い話です。

 

 

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