ディズニーの実写映画『ムーラン』。
新型コロナウイルスの影響で公開が延期されていましたが、
劇場公開ではなく有料配信リリースに踏み切るとのことで、
ディズニーの大作に集客を願っていた映画館側が大激怒しています。
実写ムーランが配信されるサービスはDisney+で、
加入者は月々の料金とは別に約3.200円払うと実写ムーランが配信で観れると。
ですが状況が許せば劇場公開もするとのことなので、日本ではどうなるか気になりますね。
あとそうやって特別に有料配信した作品は、今後Disney+でどういう扱われ方をするんでしょう?
ずっと有料なのか、1年くらいしたら通常の配信になるのか。
3.200円と劇場で見るより高い値段ですし、今後通常の配信になるのなら僕はちょっと尻込みしちゃうなあ。
2019年11月アメリカでスタート、追って2020年6月から日本でも観れるようになった
ディズニーの動画配信サービスDisney+では、
僕の好きな『ダンボ』『ズートピア』をはじめとしたディズニー作品の他に、
ディズニーが買収したピクサー、そしてマーベル、
それにスター・ウォーズも買収されてますし、
20世紀FOXの作品も観れるんですよね~。強すぎっすよねディズニー。
スター・ウォーズのスピンオフ『マンダロリアン』評判良いから観たいんだよな~。
あと『わんわん物語』の実写もあるんでしたっけ?
マーベルもじゃんじゃん配信作品を発表しているし、オリジナルコンテンツも充実しててよだれが垂れます。
月額は700円(税別)と安いし。
まあ今回の件は、コロナ禍に乗じてDisney+の登録者を増やす狙いもあるんでしょう。
配信サービスが充実するのはありがたいことですが、
映画館と上手く折り合いつけて欲しいですね。
それにしても最近のディズニーは過去作の実写化が多いですね。
眠れる森の美女の視点を変えたマレフィセント(2014)、
シンデレラ(2015)、ジャングル・ブック(2016)、
美女と野獣(2017)、プーと大人になった僕(2018)、
ダンボ、アラジン、ライオン・キング(2019)、
あとアリス・イン・ワンダーランド(2010)なんかもあったか。
僕は好きな実写もあればそうでないのもあるって感じなのですが、
ディズニーが実写ラッシュしてることに眉をひそめている人も多いでしょう。
自分が好きだったりする作品を変にイジられて壊されたくないって思ったりね。
『プーと大人になった僕』なんて、なんでゴーサインでたのか不思議です。
100エーカーの森をなんだと思ってるんだ。
スタッフ全員くまのプーさん見たことないと思います。
大人になったクリストファーロビンがプーさんと再会するっていう、
面白そうな話だっただけに本当にもったいない。
アニメやコミック原作の実写化でありがちなのは、
よせば良いのに、妙に空気を重くしちゃってね。
うちの妹なんか『アリス・イン・ワンダーランド』見た時すごい顔してましたよ。
んでなんでこんなに実写化しているのかというと、
ディズニーの言い分としては
「かつてのクラシックがもはや現代人の鑑賞に堪えないから、延命させるためにリメイクをしている」ってことらしいです。
いやそんなことないだろ!
子どもに夢と希望の物語を提供するディズニーがこんな言い訳していいんでしょうか。
ていうか大体の実写は、オリジナルをなぞって言葉尻だけ変えたような内容にしか思えませんけどね。
この言い分には全然納得いきませんが、
まあ時代が違えば伝えたいメッセージも違うんでしょうし、
時代に合わせたリメイクも必要だとは思います。
『アラジン』なんかは自立した女性像を加えてました。
まあ強調しすぎてジャスミンソロのミュージカルシーンが完全にストーリーの流れを止めちゃってテンポ悪くしちゃってましたけど。
あと『美女と野獣』とか、大切なのは外見ではなく心なのよって話なのに、
最後に野獣が顔の整った王子様に戻るのがよくわからないので、
実写版で最後の方変えるなら、そういう変え方して欲しかった。
あとは差別的だった部分を消したりもしてるか。
オリジナルの『ライオン・キング』に出てくるハイエナ3匹の中の2匹は
悪役のコメディー係みたいな立ち位置なんですけど、
監督は実写のリアル思考に合わないという理由で全然違うキャラにしちゃって、
ファンからブーイング受けてましたが、
でもあのキャラはマイノリティを誇張して笑いとりにいってる感じだし、
そういう昔は許されてしまっていた差別的な表現を実写リメイクで手入れしたいってのもあるでしょうね。
実写っていうかライオン・キングはフルCGなんだけど、超実写と謳っているから実写の枠で、話してます。
実写リメイクでいなくなったキャラだと『ダンボ』は仲間のネズミもカラスもいなかったですね。
オリジナルに出てくるカラスは、見るからに黒人のことなんですが、
耳が他のゾウより大きいというだけで忌み嫌われサーカスでは笑い者にされるゾウの赤ちゃんダンボに、
マイノリティの彼らが手を差し伸べる役なので、ライオンキングのハイエナの差別とはまた違う気がします。
んで実写版ではネズミやカラスがいなくなって、
代わりに戦争で片足を失った男性とその子どもたちに変更されているのは、
僕はあんまり好きじゃないですね。
生まれながらのマイノリティだけでなく、後からマイノリティ側になった視点を加えたかったのかもしれないですけど、
なんかもう「人間様がダンボを助けてあげました、チャンチャン」みたいなのがちょっと……
まあダンボが可愛かったので良いんですけど。
まあでもあれですよね、実写化するってことで昔のオリジナル版にもスポットライトが当たるから、
オリジナル版を見返したり、これをキッカケに見てみようって人もいて、
悪いことばかりではありませんよね。
実写はやっぱりCGがすごいですしね。
『アラジン』とかめっちゃ風景綺麗でしたよ。
ウィル・スミスが演じたジーニーもそんなに違和感なかったし、ヒップホップも世界観の邪魔してなかったし好きです。
『ライオン・キング』は、もう実写ドキュメンタリーを目指して作っているから、
リアルさは一番ですね。
動物たちが一切デフォルメされていなくて、もう本物にしか見えないのに、
人間の言葉を喋るので動物おもしろ映像みたいな感覚になってしまったり、
争いが起きても血が流れなかったり、チンチンがなかったりという、
ある点ではリアルを追求しているからこそ生まれてくる違和感ってのはありましたが。
でも、ホントすごいのよ。
ライオン・キングはヴァーチャルリアリティで映画のセットを作って、そのVR空間の中で撮影しているんですよ。
ちゃんとカメラを回しているからこそのリアルさがあってね。
今見るべき作品だと思います。
新しいことに挑戦した作品は、テクノロジーの発展で一気に古くさくなる可能性もあるし、
真似た作品が出てきてそれが当たり前になると感動もなくなるから、
新鮮なうちに見た方がいいです。
まあ結局ディズニーの実写は、
「みんなの大好きなあのシーンを今の技術でリアルにしてみたら、こんな風になったよ!」
っていうお披露目会なんですかね。
まあ監督たちもめっちゃ金かけて色々試してみる良い機会ですし、
ライオンキングの監督なんて実験って言ってますからね、
今後の映画の可能性を探っていって欲しいなと思います。
まあディズニーのアニメを実写化してほしいかほしくないかでいうと、
下手なことされるくらいなら実写化してほしくないんですけど、
僕が言ったところでって話なので、これからもあーだこーだいいながら楽しみたいと思います。
今後もあーだこーだ言って楽しみたいと思います!
参考にした本