先日、ラジオ「アフター6ジャンクション」の映画批評コーナーで犬の感動映画をちょろっと紹介していました。
コロナ疲れなのか差別ものばかり見ていたからなのか癒しを求めて、普段あまり見ない犬感動映画(めちゃくちゃ泣いちゃいそうだから)を見てみよっかなと思い、
紹介していた中で一番気になった「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」がAmazonプライムで配信されていたので見てみることにしました。
そしたらこれが、思っていた犬感動映画とはちょっと様子が違いまして。
まあ、わんぱく犬のやらかすハチャメチャ具合に笑って最後には泣かされてという、よくある動物の感動映画っていっちゃえばそうなのかもしれませんが、
それ以上に飼い主の、タイミングや適性によって思い描いていたのとは違う方向で成功してしまう人生に悩む大人な作品でした。
とはいえ飼い主がどんな状況であれ犬のマーリーには関係なく、全力で自分の好きなことをして全力で飼い主を愛す姿がマジで可愛い!
犬大好きって方にはもちろん、癒しを求めている方や「私の人生ってなんなんだろう……」と悩んでいる方にオススメですよ。
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと(※ネタバレあり)
監督:デヴィッド・フランケル
脚本:スコット・フランク、ドン・ルース
原作:ジョン・グローガン
出演:オーウェン・ウィルソン、ジェニファー・アニストン、22匹のわんちゃん
公開:2009年3月27日(日本)
主な登場人物
マーリー
ワンパクすぎるためか他の子犬より値段が安く売られていたラブラドール・レトリバーのオス。
子犬の頃から老犬になるまでずーっと家中大暴れ!散歩中も何か見つけたら猛突進!
ちょっと大きくなった時に躾けようと訓練校に連れて行ったのですがもう手遅れ。
大好きなプードルに髪型が似ていた指導員のオバハンにのし掛かって腰をフリフリしちゃって即退学処分となります……
訓練校も退学になるなんてとんでもないヤツだなあと、飼い主はありのままのマーリーを受け入れます。
ですが飼い主に赤ちゃんが産まれると、何かあるとマーリーはすぐに吠えまわるため赤ちゃんは寝付けず、落ち着けないママはヒステリーを起こしてしまいます。
それでもマーリーはマーリーとして生き、そんなマーリーのことを家族は大好きなのでした。
ジョン・グローガン
新聞記者のジョンは、妻の誕生日プレゼントにラブラドール・レトリバーの子犬をプレゼントすることに。
そこで出会ったのがマーリーでした。
妻は出張のため飼い初めはジョンだけでお世話していたら、妻よりジョンの方がマーリーと仲良しに(ジョン視点の作品なのでそう見えるだけかも)。
散歩にでると、子供達が遊んでいたフリスビーに飛びつき噛み壊して弁償したり、
人間用の新しい枕はその日のうちにマーリーのオモチャとなり、
パーティーのため親戚宅へお邪魔すると椅子を噛んじゃったり、
テラス席のテーブルに紐を結ぶとテーブルごと引きずって逃げたり、
家の中でおしっこしたり、
自分で吐いたゲロを食べようとしたり、
ワンパクすぎるマーリーのことを、ジョンは押し付けられたコラムに書いてみると面白いと評判になります。
その後も自分自身の日常で起きた体験を書き続け出世もして子供も3人授かって幸せな家庭を築くのですが、
ジョンが本来やりたかったのは記者としてビッグなニュースを読者にお届けすることでした。
チャンスが巡ってきても妻の妊娠と重なり諦める、書きたくなかったコラムでは成功する、
仲の良い同僚は各地を飛び回り記者として成功する、新たな環境で記者として再出発するもやはり自分にはコラムの方が……とモヤモヤするジョンの人生の側にはマーリーがいて。
元気だったマーリーも、歳をとると次第に耳も遠くなり、お別れが近づいてきます。
一度散歩時に逃げ出して誰にも見えないところで息を引き取ろうとするマーリーでしたが、なんとか見つけ出し病院へ。
胃捻転を治してもらい一命は取り留めたものの、手術に耐えられる歳ではないので次はないと言われてしまいます。
ある日の散歩で、ジョンはマーリーに「その日がきたら(この前みたいにどこかへ行かずに)ちゃんと教えてくれよ」と話しかけるのですが、
以前実家で飼っていた愛犬の最期に立ち会えなかった僕は、色々重ねてしまってもう涙が止まらなくなってしまいました。
感想というか、うちで飼っていた愛犬のこと
写真は、以前実家で飼っていた雑種のシュンです。
僕が中学1年生の頃だったかな、弟が習い事のテニスの試合で大きな公園へ行った時に拾ってきました。
まだ目も開いていない生まれてすぐの子犬で、カラスに首や耳を突かれているところを発見し、母親と病院へ連れて行ったそうです。
先生からは「もって2週間」だと言われ、残り少ない時間くらい我が家で過ごしてもらおうということで、うちの家族となりました。
我が家はペットを飼ったことがなかったので、急いで犬の飼育本を購入し、みんなでミルクやったりお世話していたらみるみるうちに成長し、結局十数年は一緒に過ごすことができました。
生い立ちのせいなのか、僕に似たのか、シュンは臆病者でね。
絶対に抱っこさせてくれないくらい臆病でした。
新しいオモチャを与えると最初めっちゃ腰が引けてて可愛かったなあ。
元気な頃はよく脱走してて(轢かれなくて本当によかった)、しばらくしたら戻ってくる子だったから玄関開けて待っていたのですが、
いつかの脱走中に雷が鳴り出して、シュン大丈夫かなと外を眺めていたら猛ダッシュで帰ってくる姿が見えてめっちゃ笑ったなあ。
シュンという名前は、もっと前におばあちゃん家で飼っていた犬の名前をいただきました。
母子家庭で母親が働いていたこともあり、朝の散歩はおばあちゃんとおじいちゃんが手伝ってくれていました。
高校の頃は僕が夕方の散歩へ行くことがほとんどだったのですが、僕の時くらいはいつもより多めに散歩させてあげようと思って寄り道してたから、
用事があって寄り道せずに帰ろうとするとめちゃくちゃ抵抗されたり、可愛いやつでしたよ本当に。
上京してからは、仕事が忙しかったりお金がかかったりもあって年に1度しか実家に帰らなかったのですが、シュンは会うたび老いていって。
ある時実家から住まいへ戻る時に、これがシュンと会える最後な気がして泣いてしまったんですよ。
そしたらやはり数ヶ月後に母親から連絡が入り、天国へ旅立ったよと。
抱っこを嫌がる犬でしたが、最期は母親に抱かれて息を引き取ったみたいです。
僕が幼い頃から家を出るまで愛用していた仮面ライダーSDの毛布を勝手にシュン用にされてた時はちょっと悲しかったけど、
最期は僕の毛布に包んで埋葬してくれたようなので、あげて良かったと思ってます。
そういえば、今日はシュンの月命日でした。
このタイミングで素晴らしい犬映画を知ることができて良かったです。
純粋無垢なペットが人間に気づかせてくれることは多いです。この映画の主人公ジョンも、それを見ている僕たちも。
「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」ぜひご覧ください。
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